勉強法

“記憶力” ~記憶に必要な4つの条件~

記憶力 ~「記憶に必要な4つの条件」~

 

勉強が苦手な人の中でも、特に「記憶モノ」が苦手だと言う人は多いでしょう。

英単語や構文、公式や法則、地名や人名など覚えなければならないことは山ほどあります。

実際、試験といっても「いかに多く問題と解答のパターンを正確に記憶しているか」を競っている面が大きく、近年、思考力を問われるように変化してきたとはいえ、依然として記憶する力が求められることが多いのが実情です。

今回は勉強の中でも特に重要な「記憶力」についてお話ししたいと思います。

 

1. 記憶することの意味 ~なぜ覚えるのか~

記憶することの意味 ~なぜ覚えるのか~

記憶には、短期記憶、長期記憶、感覚記憶などいろいろな種類がありますが、基本的には「五感から入ってくる情報を脳が整理・保存し、必要な時に検索して見つけている」というだけです。

かなり大雑把に言ってしまえば、ノートにメモをとるのと同じです。

一方で、大きく違うのは、現実世界のノートと違って、脳というノートに正確にメモするのは容易ではないという点でしょう。 

記憶は意識して覚えようと思っても、そう簡単に何でも覚えることは難しく、また、一旦は覚えてもどんどん忘れてしまいます。

なんだかすごく不毛な感じがしてしまいますね。

しかし、人間は、日々、五感を通してすさまじい量の情報を収集しているので、不要な情報は忘れることができなければ脳が情報で溢れて大変なことになってしまいます。

まずは、覚えられないことを嘆くのではなく、そもそも忘れるのも脳の仕組みの一つであり、当たり前の事だということを認識しましょう。

 

そして、これは私の仮説なのですが、人間は自分が生きるために必要だと本能で感じることを優先して覚えるのではないかと思います。

好きな食べ物を忘れたり、親しい友人の顔を忘れたりしないなど、生きるために人類が集団生活を行っている時代から自然と培われてきたのではないでしょうか。

例えば、好きな異性の情報に強い記憶力が発揮されるのも、遺伝子を残すための本能による部分も大きいと思われます。

「美味しい食事」や「感動した映画」、「悲しい出来事」や「悔しい思い出」など、自分の人生に関する重要度、つまり感情が伴って印象に残ったことが強い記憶を生み出しているのです。

逆に、大切だと頭ではわかっていても、自分の生活に直接関係のない情報が多い「学校の勉強」には、本能として興味がわいていないため、記憶するのが難しいという訳です。

 

2. 必見!記憶に必要な4つの条件

必見!記憶に必要な4つの条件

それでは人間の「脳」というノートにメモするためには、いったいどうしたらいいのでしょうか。

ヒントは「苦労せずに覚えてしまっていること」にあります。

 

自分の個人情報の名前・住所・電話番号は言うに及ばす、好きな芸能人の名前・好きな異性の名前・趣味に関すること等々は、何も考えなくても、労せず自然と覚えてしまいますよね。

それらからわかる記憶のポイントは、「興味」「集中」「理解」「回数」の4つです。

 

興味があるので自然と注目・集中(というより没頭)し、完全な理解を得ることができます。

「〇〇オタク」と呼ばれる人が、その特定の分野においてのみ高い記憶力を発揮しているのを見れば一目瞭然です。

同様に、興味という点では、「嫌いなコト」などネガティブな物事も、感情を伴って印象に残るので覚えやすいというわけです。

 

そして、「頻度の多いこと」も、記憶とその保持に多いに寄与します。

興味があることや接する頻度が高いものは、何度も回数を重ねるため、結果的に記憶が定着します。

反対に、「昔住んでいた住所」や「古い知人」など、あまり使わない事はどうしても忘れやすくなってしまいます。

また、たとえ毎日通っている道であっても、特に関心のないお店や建物などは、印象に残らないので、記憶が定着することは難しいでしょう。

 

結局は対象への興味がもっとも重要だということです。

 

しかし、皆さんご存じの通り、「勉強は興味がないことを覚える」のが一番面倒な部分です。

詰まるところ、勉強での記憶力アップのためには、強制的に興味を持ち、集中し、完全に理解した上で、強制的に意識する頻度を増やして回数を増やす ことが必要になります。

 

もし何か覚えたいのに覚えられないことがあったら、上述した記憶の4条件を念頭に次のように自問自答してみてください。

「しっかりと興味を持ち、集中して、その情報に注目し、それを本当に理解できているか」

「何回も覚えようと繰り返したか」

これら“記憶の条件”を完全に満たしていれば、覚えられないはずはないですし、もし覚えられないのであれば、きっと4条件のうちの何かが欠けていると思われます。

 

3. 本当に記憶が苦手なのか?

本当に記憶が苦手なのか?

記憶に苦手意識を持っている人は多いでしょう。

しかし、実は「記憶」が苦手というよりは、他に原因があるケースも多いのです。

さきほどの「記憶の4条件」を軸に考察してみましょう。

 

例えば、あなたが、大好きなことについては他の人よりも詳しく覚えているなら、単純に「覚える気がない」だけかもしれません。

意識の表面上は「覚えなきゃ」と思っていても、無意識レベルの深層心理においてヤル気が不足したり真剣さに欠けていたら、「回数」はもちろん「集中力」も大幅にダウンしてしまい、記憶することが難しくなります。

 

もう1つよくある原因としては、「記憶ができない」のではなく、「理解ができていない」ケースです。

何かを覚える際は、そもそも「それ自体」を理解しなければ、記憶できないのです。

たとえ英字の羅列のような文字列を覚えるだけでも、「アルファベットの違い」や「文字の数」、「文字列の長短」といった特徴や文字の構成を理解しないと覚えることはできません。

記憶が苦手な人は、一度、「ヤル気・興味が不足してないか」、「それを本当に理解しているか」チェックしてみてください。

 

ココがポイント

真の原因を突き止めるのは、問題解決の基本であると同時に最大のポイント。「覚えられない本当の原因」を見つけ出し、分析することが記憶力UPの近道です。

 

 

4. まとめ

  • 記憶に必要な条件は、「興味」「集中」「理解」「回数」の4つ。
  • なかなか覚えられないときは、ちゃんと4条件が揃っているかチェックする。
  • 暗記に苦戦する主な原因は、「やる気や集中力不足」と「内容の理解不足」

 

いかがでしたでしょうか 。

「暗記が苦手」、「記憶力が足りない」、そんな悩みを持つ人も、好きなことや興味があることは一発で覚えてしまいます。

「なんとなく覚えられない」のではなく、なぜ覚えられないのか、なぜ覚えられたのかを突き詰めていけば、記憶のコツが見えてきます。

今回お話しした「覚える理由」や「記憶の4条件」などを参考にして、ぜひ記憶力アップのきっかけにしてみてください。

 

 

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