言うまでもなく、勉強において「やる気」をどうコントロールするかは最も重要なことの1つでしょう。
今回は勉強しないといけないのにやる気が出なくて困っている人向けに、効果的なやる気の出し方を5つ紹介します。
ちなみに、この方法の根拠となっているやる気自体の考察について別記事にてまとめてありますので、そちらもぜひご覧ください。
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1. 心と体の健康を保つ
まず1つ目は「心と体の健康を保つ」ということです。
もし今やる気が出なくて困っているなら、 そもそもこの一週間、よく寝て、よく食べ、よく運動しているか振り返ってみてください。
勉強という努力も結局は一つの作業です。
体調管理による健康と体力は、やる気に直結し、「勉強の質と量」という結果として現れます。
食事・睡眠・運動という大原則は絶対に疎かにしないようにしましょう。
当ブログでもこころやからだの健康について別記事でまとめてありますので参考にしてみてください。
2. 理由と目的を意識する
続いて、2つ目は、理由と目的を意識することです。
面倒でもやらなくてはいけない理由、その努力の先にある目標や目的は、やる気の原動力です。
しかし、人間は忘れる生き物なので、どうしても目の前のことに気を取られて、サボってしまいます。
そこで、おすすめしたいのは、「やる気ノート」を作ることです。
「がんばる理由や目的」、「達成したい目標」はもちろんのこと、「憧れの人や負けたくないライバル」など自分を奮い立たせてくれる事項をまとめて表やノートにします。
やる気が出ない時、そのノートを見て「目的と理由」を思い出したり意識して気合を入れなおしましょう。
「夢や目標への願望」「他人の成功への妬み・嫉妬」、「屈辱の敗北」、「失敗への恐怖」、「リベンジしたい」等々あらゆる感情が起爆剤になります。
3. 興奮する
3つ目は「興奮する」ことです。
理由や目的を思い出して頭ではがんばらないといけないわかってはいても、サボるという選択権を持っているとどうしても楽な方へ逃げていまうのが人間です。
やる気がないわけではないが、体が言うことを聞いてくれない…という人は、そもそもリラックスし過ぎて、体が休息モードになっていると思われます。
専門的な言い方でいうところの「交感神経より副交感神経が活発」という状態です。
そんな時、もっとも簡単に興奮する方法には、以下のようなものがあります。
ぜひ試してみてください。
音楽や動画等の刺激でテンションをあげる
好きな音楽やノリノリの音楽は自然とテンションがあがります。
漫画や本、ドラマや映画、憧れの人や頑張っている人の姿のドキュメンタリー動画などを見ると自然と「自分もがんばらねば」という気持ちが湧いてきます。
ドラマチックで素晴らしいストーリーに感動し興奮することで、「がんばればできる!」というマインドになるわけです。
身体を動かして、興奮状態にする
作業興奮という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
これは、やる気よりも先にまず身体を動かすことで脳の一部を活性化し、発生するドーパミンを利用して興奮状態になって作業への意欲を高める方法です。
掃除や皿洗いなどでの軽作業で手や身体を動かしているうちに、面倒な仕事が次々と片付いた経験がある人は多いでしょう。
車と同じで、動き出すまでは大変でも、一度走りだせばぐんぐんスピードに乗っていくので、家事や散歩、ストレッチ、スクワットなど簡単な動作から、だんだん面倒な作業へと段階的に移行していくことがコツです。
他に、運動だけでなく、シャワーやお風呂で血流を上げる方法もおすすめです。
カフェインの力で、脳を覚醒させる
コーヒーやお茶などを飲んで興奮状態になるという方法もあります。
カフェインを摂取すると脳が覚醒してシャキッ目が覚めるので、朝、目覚ましのコーヒーを日課にしている人も多いのではないでしょうか。
ただし、過剰なカフェインの摂取は中毒症状のおそれもあるので、適量を守り、睡眠の質を守るために15時以降は飲まないなどのコントロールが必要です。
睡眠不足などをカフェインでごまかしても、その場しのぎにしかならず疲れが溜まって、トータルではかえって逆効果となる場合もありますので気を付けましょう。
4. 緊張感を持つ
4つ目は「緊張感を持つ」ということです。
家では面倒な勉強も、学校や図書館などの自習室やカフェなど緊張感がある外の方が自然とやる気が出るという人は多いことでしょう。
さきほどの「興奮する」と同じで、適度に緊張し交感神経を活発化すれば、脳が戦闘モードになって面倒な作業もこなせるようになります。
環境という点でいえば、家や図書館などの「場所」だけでなく、部屋着ではない自分の好きな「服装」、猫背ではなく背筋を伸ばした「姿勢」、片付けた部屋などの「雰囲気」も大事です。
その他にタイマーで15分や30分など短い時間で区切って勉強する「時間制限」も効果的です。
また、ただ終了時間を決めるのではなく「好きなテレビの放送開始までの間」や「洗濯が終わるまでの間」「お湯が沸くまでの間」など何かを待っているスキマ時間を利用するなど、実際のスケジュールを活用すれば、より制限感が高まるのでおすすめです。
5. 習慣化する
人は新しいことは3日と続かないが、クセになった(習慣化した)ことは、やめるのが難しいくらいに定着します。
これは仮説ですが、無意識に「生き残るためには成功体験を踏襲したい」という思考が働き、新しいことには抵抗が起き、なるべく同じことをやりたくなってしまうのではないかと思います。
この習性を利用し、自分の感情を一切無視して機械的に繰り返し習慣化すれば、面倒なことが面倒でなく自然な行動になってきます。
いわゆるルーティンと呼ばれるものです。
これも立派な「やる気」の一種であり、なお且つ、実はやる気をUPさせる効果も絶大な方法の1つでしょう。
ココがポイント
作業興奮も利用して、簡単な作業から段々と面倒な作業へ移行するよう順番も工夫し、一連の流れをルーティン化してみましょう。繰り返すうちに、もはや何も考えなくても体が勝手にやるようになれば、やる気が出ないといった悩みからも解放されることでょう。
まとめ
- 食事・睡眠・運動など体調管理に気を付けて心と体の健康を保つ
- オリジナルの「やる気ノート」を作って、「理由と目的」を見失わない
- 簡単な作業で手を動かして作業興奮を生み出したり、音楽やカフェインなどでテンションを上げる
- 服装や姿勢、雰囲気などから入り、また時間制限を作ることで緊張感を持つ
- 面倒だけでやらないといけないことは、コツコツと繰り返して習慣化してしまえば楽チン
今回はやる気の出し方についてお話しました。
紹介した5つの方法を、より自分に合った方法へ工夫し、自分だけの「やる気ルーティン」を完成させましょう。
なお、やる気が出ない人は、そんな自分を責めてしまうネガティブ思考に陥りやすい傾向があるようです。
「こころの健康」や「前向きな考え方」の重要性は、自己啓発のすべてに共通しています。
とにかく、日ごろから明るく前向きに考えるように努めることが何よりも重要と言えるでしょう。